世界を舞台に活躍できる人材育成という目標に合致した、国際資格IC3を採用。2008年度から全学科の正規学生に必修科目として、英語版IC3認定教材とIC3ベンチマークを活用した授業を実施。
IC3に着目した理由を教えていただけますか。
「グローバルな専門知識を身につけた実践力のある人材を養成する」という教育理念に基づき、大学のカリキュラムは国際基準のガイドラインに沿って、108校の提携大学と単位交換できるように構成してきました。「Computer Literacy」の担当教員として文科系学生のITレベルに適切なグローバルカリキュラムを調べていたときに、IC3が目にとまりました。
IC3は3つの科目に分かれており、特別な分野への偏りがなく、大学の勉強と社会活動に必要なIT知識と技能を全面的に効率よく学べますし、基礎IT資格として110以上の国から認められている為、学生にとって留学や就職にも役に立ちます。まさに本学の人材養成の目標に合致していると確信し、2008年秋から導入しました。
どのような授業を行っていますか?
全学科の正規学生(院生を除く。)には必須科目として、留学生には選択科目として「Computer Literacy」の授業を行っています。
英語版IC3認定教材"All in one Guide to Computer Literacy"を使い、授業も英語で行っています。
まず約20時間のComputer Basicsの授業を通して、英語の専門用語に親しみ、電子メールとWordの基本的な使い方及びインターネットの利用法を確認します。
それから45時間の「Computer Literacy」の授業でIC3の3つの科目から重要な要素をピックアップして授業を行います。コンピュータに関する知識は学生により個人差があるため、授業時間外でも自分のレベルにあわせて自習ができるようにe-learningプログラム「IC3ベンチマーク」(※)を導入し、学生の「必要なことは自ら学ぶ」姿勢を促しています。
学生たちにIC3取得を通じてどういう力を身につけてほしいですか?
第一に「常識としてのコンピュータの基礎知識」です。コンピュータの基本的な仕組みと簡単なトラブルへの対応、常用ソフトウェアの利用、インターネットにおけるマナー、セキュリティ意識、情報の扱い方、モラルなど、コンピュータを使用する際に必要なことをまず授業で学生に身につけてもらいます。大学の勉強のためだけではなく、日常生活や、将来の仕事を行う際も役に立つように授業を組み立てています。
第二に、授業で学んだことに基づいて、パソコンの自己管理、効率的なパソコンの利用、新しいソフトウェアの導入・利用など、知識と技能を活用する力を身につけてほしいと考えています。
今後のお取り組み
2010年春より、本学ではIC3を既に取得している学生には、必須科目である「Computer Literacy」の受講の免除を認めています。これからも引き続き授業を通してIC3を学生に推奨し、IC3ベンチマークを利用して学生が授業時間外でも自習できるようにしていきたいと考えています。定期的に学内でIC3の試験を実施することも検討しています。日本で行われるIC3の試験は通常日本語ですが、本学は英語で授業を行っていることもあり、試験も英語で行いIC3(コンピュータの知識、スキル、モラルの習得)と英語双方の学習成果を確認していければと思います。
※e-learningプログラム「IC3ベンチマーク」
IC3の主催元である米国サーティポート社が開発した世界50カ国で利用されているe-learningプログラム。
IC3の試験同様に3分野から構成され、選択式問題だけでなく、アプリケーションソフトを実際に操作する問題も含まれるため、より実践的な学習が可能。現在「IC3 2005スタンダード」版のみ販売しています。
※掲載内容は2005年7月取材時のものです。