本校では、1年次に行われる「情報A」の授業では、5教科リンクした形で授業を展開しているので「情報A」のなかで、“IC3”の認定教材を活用することは難しい。
そこで情報コースに設定されている学校設定科目の「基礎情報実習」があるので、その中で“IC3”の認定教材を活用しながら、授業を展開することにした。
● IC3と「情報」関連科目の連携内容2年次 | |
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目標 | ワープロと表計算を主に指導しながら、情報の処理能力を高める |
IC3との連携 | ・キー アプリケーションズ ・リビング オンライン |
3年次 | |
目標 | Web作成とプレゼンテーションを主に指導しながら、情報の活用と表現能力を高める |
IC3との連携 | ・キー アプリケーションズ ・リビング オンライン |
所感 | |
「コンピューティング ファンダメンタルズ」については、授業の中で“IC3”の認定教材をうまく活用していくことはまだできておらず、指導に一番苦慮している。 | |
導入後の変化 | |
授業の中で“IC3”の認定教材を活用する前と後では、指導で押えておきたい点がはっきりしたので指導が明確になった。また、ほかの生徒にも、クラスの中で世界共通資格に挑戦する生徒と一緒に学んでいることでの良い影響が感じられるようになった。 |
授業プリント例 1 |
授業プリント例 2 |
授業プリント例 3 |
授業プリント例 4 |
高度情報化社会においてネットワークに接続したパソコンは必需品となっている。
教科「情報」はもちろん資格取得だけを目指すものでもないし、パソコンのリテラシーの向上だけを目指しているものではない。しかし、社会に出る前に“IC3”の内容を理解できるぐらいの知識とスキルとモラルを持つことは薦めたい。
システムエンジニアやネットワークエンジニアやプログラマーなどが足りない国内において、優良な情報技術者を育てることが国家戦略として大切であり、その大切な一役を教科「情報」が担っているはずである。
2005年「チャレンジ!IC3」に参加した3名のうち専門学校に進学した2名は、2006年秋の基本情報処理試験に合格した。“IC3”の内容はエンドユーザーにとって基礎基本であり、これに「情報の科学的理解」を学んだ若者が、日本を牽引できる優良な情報技術者になるのではなかろうかと、私は思う。
※掲載内容は、教育マルチメディア新聞2004年5月8日号に掲載されたものです。